一夜明けて第2局。実はこの1局が三番勝負のかなめで、この第2局を制した方が三番勝負を制しているのが8割方というデータがある。
その第2局だが相矢倉戦で序盤早々慶田さんが一歩得で攻めの理想形を築くという願ってもない展開。自然に攻めれば優勢と思われる局面が続き、観戦に来てくれた小林智晴さん、竹中親子との検討では中盤で早い投了もある得るという話さえ出た。
ところがここから横山名人の絶妙のしのぎが出て形勢混沌、慶田さんも容易ならざることに焦った様子もあったが冷静さを取り戻して寄せ切り、1勝1敗に。
これで流れが変わったと思われた昼食後の第3局。ここで連敗しないのがさすが6連覇中の名人と思わせる指し回しで、中盤怪しげな歩が功を奏して寄せ形に持って行った。これで7連覇とは、空前にして絶後と思われる大記録。
終了後は加藤先生や朝日新聞社の方々にお礼を申し上げ、熱戦の余韻冷めやらぬまま新幹線へ。さて、明日からは正棋会結果をはじめ仕事が山積みの生活に戻る。